私はもともと「文章が上手くなりたい」という気持ちを強く持っていました。
頭の中にあることを文字にすると、どうしても自分だけが分かる文章になってしまい、読み手に伝わらないことが多かったのです。
「人が読んで、分かる文章を書きたい」──。
その思いから、この本 『短くても伝わる文章のコツ』 を手に取りました。
本を読んで気になった3つのポイント
① あらゆることを「40字」にまとめる練習
この本で最も印象的だったのは、「40字でまとめる」という練習法でした。普段、私たちは思ったことをそのまま書いてしまい、どうしても文章が長くなりがちです。けれども、40字という制限があると、無駄な表現を削ぎ落とさざるを得ません。その結果、残るのは「一番大事なこと」だけです。例えば日常の出来事を40字に収めようとすると、「今日は雨が降って、出かけるのをやめた」というように、シンプルで核心を突いた文になります。最初は難しくても、繰り返すことで要約力が鍛えられ、自然と「短くても伝わる文章」が書けるようになるのです。私自身もブログを書くとき、つい説明を盛り込みすぎてしまう癖があるので、この練習を取り入れてみようと思いました。要約の習慣が身につけば、記事の冒頭で読者の心をつかむ力が磨かれそうです。
② 敬語に慣れていないと文章が回りくどくなる
2つ目に心に残ったのは、「敬語に慣れていないと文章が過剰で回りくどくなる」という指摘です。丁寧に書こうと思うほど、つい言葉を重ねすぎてしまい、読み手にとっては分かりづらい文章になってしまう。例えば「お越しいただければ幸いに存じます」という表現は、一見すると礼儀正しいですが、日常的な文脈ではかえって堅苦しく感じられます。相手が読みやすいのは「ぜひお越しください」といった、シンプルな言い回しです。私はブログを書くときに、「かしこまって書かなければ」という気持ちから、無意識に文章を長くしてしまうことがあります。けれども、この本を読んで「丁寧=回りくどい」ではなく、「丁寧=簡潔」だと考えるようになりました。敬語を無理に重ねるのではなく、相手にとって分かりやすく伝わる表現を選ぶことこそ、本当の礼儀なのかもしれません。
③ 書くことを「呼吸」のようにこなす
3つ目に響いたのは、「書くことを呼吸のようにこなせ」という考え方です。文章は特別な時だけ書くものではなく、日々の生活に溶け込んでこそ力がつくのだと著者は語ります。呼吸が自然であるように、書くことも「習慣」として当たり前に存在している状態が理想です。確かに、毎日少しずつでも文章を書く人と、特別な時にしか書かない人とでは、上達のスピードが全く違うでしょう。私はこれまで「時間がある時にまとめて書く」というスタイルでしたが、それではなかなか力が定着しません。むしろ、朝の通勤電車の中や、寝る前の数分など、短い時間でも「書く」ことを積み重ねるほうが自然で続けやすいのだと気づきました。この姿勢を意識することで、「文章を書くことが特別ではなく日常」という感覚に近づけるのだと思います。結果的に、それが文章力を底上げする近道になるのではないでしょうか。
まとめ
この本は、単なる文章術の指南書ではなく、「短くても伝わる文章を書く習慣」を身につけるためのトレーニング本でした。40字要約で磨く要約力、敬語の扱い方、そして呼吸のように自然に書く習慣。それぞれが実践的で、すぐに取り入れられる内容です。「人が読んで分かる文章を書きたい」という私の目的にまさに合致し、これからのブログ執筆にも大いに役立ちそうです。
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